こんにちは。ガジェットブロガーのFeels(@Feels37)です。
この記事では、
- RTX3000シリーズを今買うより、RTX4000シリーズを待つほうが良いの?
- 今グラボが欲しいんだけど、どうしよう・・・
という声に応えながら、RTX4000シリーズについて解説していきます!
なお、下の記事ではRTX4000と3000の違いを詳しく解説していますので、合わせてお読みください!
参考資料
この記事は、以下の記事の情報を参考に執筆しました。
(アクセス日: 2023/01/05)
- https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2301/04/news027.html
- https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/40-series/rtx-4070ti/
(アクセス日: 2022/08/17)
- https://gazlog.com/entry/nvidia-geforce-rtx4000-rumors-central/
(アクセス日: 2022/09/24)
- NVIDIA公式サイト
- https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2009/02/news077.html
RTX4000シリーズについて
まずは、RTX4000シリーズの性能について解説していきます。
基本性能
GPU | Passmark | CUDAコア | VRAM | TDP |
RTX 4090 | 39683 | 16384基 | 24GB GDDR6X | 450W |
RTX 4080 | 35437 | 9728基 | 16GB GDDR6X | 320W |
RTX 4070Ti | 32059 | 7680基 | 12GB GDDR6X | 285W |
RTX 4070 | 28094 | 5888基 | 12GB GDDR6X | 200W |
RTX 4060 | ? | 4608基? | 不明 | ? |
RTX 4050 | ? | 3072基? | 不明 | ? |
RTX 3090 | 26800※ | 10496基 | 24GB GDDR6X | 350W |
RTX 3080 | 26800 25300 |
8960基 8704基 |
12GB GDDR6X 10GB GDDR6X |
350W 320W |
RTX 3070 | 22400 | 5888基 | 8GB GDDR6 | 220W |
RTX 3060Ti | 20500 | 4864基 | 8GB GDDR6 | 200W |
RTX 3060 | 17137 | 3584基 | 12GB GDDR6 | 170W |
※3090Tiのスコアは29800
性能比較は、↓の記事のほうが詳しいので、合わせてこちらの記事もぜひお読みください。
性能は大きく上がった
RTX3060Tiは、RTX2080Tiよりも多くのCUDAコアを持ち、全体としてはRTX2080Superよりも高い性能を持っています。
ですので、RTX3000番台が登場するときには、「ミドルクラスがハイエンドに匹敵するような大進化だ!!」みたいなことが言われていました。
ですが、RTX4000番台のCUDAコア数やVRAM容量を見ると、RTX3000番台からの性能アップはそれほど大きくないようです。。。
と思っていましたが、RTX4080は3090TiよりもCUDAコア数がかなり少ないのに性能で大きく上回り、その予想は崩れました。
RTX4070に至っては、RTX3090の半分のCUDAコア数にも関わらず、性能で上回っています。
TDP(消費電力)が改善
TDPの一覧を下の表にまとめました。
RTX 3090 | 350W | RTX 4090 | 450W |
RTX 3080 | 350W 320W |
RTX 4080 | 320W |
RTX 3070 | 220W | RTX 4070 | 200W |
RTX 3060 | 170W | RTX 4060 | ? |
90番台のみ消費電力が跳ね上がったものの、それ以下の番号では消費電力が3000番台よりも下がりました。
RTX4000番台の話が出た時にあった「消費電力の高さ」という問題は、実際の製品では大きく改善されたようです。
グラボだけ換装してPCの性能アップを図りたい方にとっては、電源を買い替える必要性が下がるので嬉しい点だと思います。
価格は大幅にアップ!
価格(参考) | 40シリーズ | 30シリーズ |
XX90Ti | – | 約20万円~ |
XX90 | 約29万円~ | 約17万円~ |
XX80Ti | – | 約12.5万円~ |
XX80 | 約18万円~ | 約11万円~ |
XX70Ti | 約13万円~ | 約8万円~ |
XX70 | 約9万円~ | 約7.6万円~ |
※30シリーズは2022年9月時点の参考価格。
- RTX4090・・・29.8万
- RTX4080・・・21.9万
- RTX4070Ti・・・16.4万→14.9万
ということで、発売当初の価格は「下2桁が同じ3000番台」より大幅に高くなりそうです。
むしろ、「下2桁が10大きい同じ3000番台」と比べるほうが意味があるくらい、高い価格設定です。
また、「NVIDIAが最初に提示する価格は高いんだから、騒ぐほどのもんじゃないでしょ」と思われるかもしれませんので、こんなデータも載せておきます。
- GeForce RTX 3090:22万9800円~
- GeForce RTX 3080:10万9800円~
- GeForce RTX 3070:7万9980円~
3000番台と比べ、4000番台はNVIDIAの提示価格からして既に高く、手の届きにくいGPUとなっていることがわかります。
価格に関しては、この後でもう一度触れます。
RTX4000シリーズを待つべき?
待ったほうがいいかも
RTX4000番台が実際に発表されると、結局RTX3000番台を性能・消費電力で圧倒することになりました。
RTX4060TiやRTX4050についても性能・消費電力の面でRTX3050~RTX3080あたりを駆逐することになりそうです。
ゲームの進化が追いついていない
グラフィック重視のゲーマーやクリエイターの方であれば、より高性能なRTX4000番台を待つのは得策だと思います。
しかし、動作重視のゲーマーの方にとっては、わざわざRTX4000番台を買う必要は無いでしょう。
低設定でもかなり負荷が大きい、「Apex Legends」と「Cyberpunk 2077(DX12)」のfpsをまとめてみました。
(どちらもフルHD設定です)
Apex Legends | Cyberpunk 2077 | |
RTX 3080 | 300 fps | 180 fps |
RTX 3070 Ti | 300 fps | 175 fps |
RTX 3070 | – | 170 fps |
RTX 3060 Ti | 300 fps | 160 fps |
RTX 3060 | 287 fps | 125 fps |
RTX 3050 | 255 fps | 94 fps |
※グラ品質 | 最低設定 | 「低」 |
(参考: https://jiyunagomataro.com/pc_smartphone/apexlegends/、https://thehikaku.net/pc/game/20cyberpunk2077.html)
このように、画質を気にしないゲーマーの方には、RTX4000番台は明らかに不要です。
また、RTX3060Tiの性能があれば、今後5年間はほとんどのゲームを165fps以上(Full HD, 最低設定)で遊べると思います。
その点でも、今グラボを買うのを我慢してRTX4000番台を待つ必要は無いと考えられます。
動作重視の方は、グラボはもっと妥協してRTX2060やGTX1660Sを選んで、マウスやキーボードにお金をかけるほうが良いかもしれません。
初めは「発売記念価格」で高額?
新発売のグラボは、売り始めは「発売記念価格」(ご祝儀価格)で売られることが多いです。
1~2割ほど高い値段で売られてしまうので、例えばせっかくRTX3080の代わりにRTX4070を買ったとしても、お得度が減少してしまいます。
つまり、RTX4000の登場を待って、さらにご祝儀価格の期間が終わるのを待たないと、買い時は訪れないということになります。
ですから、今グラボ・ゲーミングPCの購入を悩んでいる人は、RTX4000を待つよりも現行のモデルを買ったほうが良いと思います。
ご祝儀関係なく高くなるかも
上で載せた表を再掲します。
価格(参考) | 40シリーズ | 30シリーズ |
XX90Ti | – | 約20万円~ |
XX90 | 298,000円 | 約17万円~ |
XX80Ti | – | 約12.5万円~ |
XX80 | 219,800円~(16GB) 164,800円~(12GB) |
約11万円~ |
XX70Ti | – | 約8万円~ |
XX70 | – | 約7.6万円~ |
青字はNVIDIAが発表した価格とはいえ、かなり高いです。
RTX4000番台の性能向上がそれほど大きくない(という予想)に加え、ここまで価格が上がってしまうとRTX4000番台の魅力がかなり落ちてしまいます。
また、RTX3000番台の投げ売りを狙っている方は注意してください。RTX4000が「性能小アップ・価格大アップ」の場合は、RTX3000の需要が高まって投げ売りが止まる可能性があるためです。
消費電力UP→高級な電源が必要
TDPの一覧表を再掲します。
RTX 3090 | 350W | RTX 4090 | 450W |
RTX 3080* | 350W | RTX 4080 | 420W |
RTX 3070 | 220W | RTX 4070 | ~300W |
RTX 3060 | 170W | RTX 4060 | 220W以上 |
BTOゲーミングパソコンを購入する予定であれば、搭載される電源ユニットのランクが上がり、その分パソコンの価格が上がる可能性があります。
自作する人、今のPCのグラボを換装したい人はさらに要注意です。電源ユニットも交換する必要が出てくる可能性があるからです。
RTX4060、4070であれば750W以上、RTX4080、4090であれば900W以上の電源を推奨します。
ですが、750W電源はまだしも、900W電源は高級品ばかりです。RTX4000番台を導入するなら、電源の分の予算も考慮する必要がある方も多いでしょう。
コスパ重視モデルは発売が遅い
60番台以下のコスパ重視グラボを狙っているゲーマーの方々に向けてのメッセージです。
これまでの傾向からして、先にRTX4090や4080、4070が発売され、4060以下はその後になると予想されます。
↓参考:RTX3000番台の発売月
発売月 | |
RTX 3090 RTX 3080 RTX 3070 |
2020年9月 |
RTX 3060 Ti | 2020年12月 |
RTX 3060 | 2021年2月 |
RTX 3050 | 2022年2月 |
ですから、60番台以下を狙っている場合は、80番台等の発売からさらに数ヶ月~半年以上待たなければなりません。
となると、60番台等の中堅グラボを狙っている方は、RTX4000番台を待たずにRTX3060や3060Tiを買ってしまうほうが良いと言えます。
RTX3060は長く残りそう
コスパ重視のPCゲーマーの方には、さらに注意すべきことがあります。
それは、「RTX3060はこれからも長く残りそうだ」ということです。
現状として、RTX3050がRTX2060よりも性能が低く、まだまだRTX2060が市場で生き残っています。
このことを考えると、RTX2060でさえ、市場から去るのは1年かそれ以上先になりそうな感じがしますよね。
それでは、RTX3060が市場から去るのは、一体いつになるのでしょうか?RTX5050(仮)が登場したときでしょうか?それとも6050?…
このように、RTX3060が市場にいる期間はかなり長くなることが予想されます。つまり、今RTX3060を買っても、時代遅れになる可能性はかなり低いです。
RTX3060を買おうか悩んでいる人は、RTX4000番台の存在を気にする必要はないと思います。
結論:待つ必要はないが…?
以上の理由から、RTX3000番台を買うのを我慢して、RTX4000番台の登場を待つ必要性は薄いと考えます。
ただ、以下のような方は、RTX4000番台を待ったほうが良いかもしれません。
- 4K画質でゲームをしたい方
- グラフィック重視の方
グラフィック重視の方であれば、RTX4090や4080を待ったほうが良いでしょう。
また、RTX4000番台は4K画質に強いかも、というリーク情報があります。真偽は不明ですが、4Kで遊びたい人には信じる価値があると思います。
また、RTX4000番台登場による型落ち値下げを狙うのはアリです。
起きそうなのは、RTX4060の下位互換となりそうなRTX3070以上のグラボ。RTX3080以上では確実に起こると思います。
RTX4000の登場を踏まえ、今買うべきグラボは?
Geforce RTX 3060
- 半年で7.9万→5.28万に大幅値下がり!
- APEXのフルHD(最高画質)でも191fpsの実力
- RTX4000番台登場後も長く市場に残りそう→時代遅れになりにくい!
現在でもRTX2060が市場に残っていることを考えると、RTX3060はRTX4000番台の影響を非常に受けにくいと考えられます。
さらに、RTX3060の価格はここ半年で約2万5000円下落しており、狙い目でもあります。
Geforce RTX 3060Ti
- RTX 4060Tiとそこまで性能差が大きくない
- 4060Tiと比べてかなり安い
RTX3060Tiも、現在買うのに非常におすすめです。
RTX4060Tiが予想よりも高性能でなかったため、4060Ti→3060Tiと妥協して、数万円を浮かせるのがおすすめです。
Geforce RTX 2060
- 7ヶ月でほぼ半額になった
- RTX3050とほとんど値段が変わらないためお得
- RTX4050の登場により市場から消えるかもしれないが、RTX4050の登場は遅そう
RTX2060はまだまだおすすめのGPUです。グラフィック品質を気にしないなら、ほとんどのゲームを165fps以上で動かせます。
RTX2060は3050よりも性能は明らかに上ですが、なぜか価格が1000円~数千円しか変わらず、お得な状態が続いています。
また、下の表を見れば、RTX4050の登場が非常に遅くなりそうだということがわかります。そのため、投げ売りされるのも遅くなりそうなので、今買ってもそれほど損はしないでしょう。
発売月 | |
RTX 3090 RTX 3080 RTX 3070 |
2020年9月 |
RTX 3060 Ti | 2020年12月 |
RTX 3060 | 2021年2月 |
RTX 3050 | 2022年2月 |
Geforce GTX 1660 SUPER
Apex Legendsなどの負荷の大きいゲームを144fpsで動かせるグラボの中では最も安く、現在でもおすすめのGPUです。
実はRTX 3050よりも性能がわずかに高いので、RTX 3050と同じくらいの価格であれば1660 SUPERのほうがおすすめです。
まとめ
- 8月時点の情報では、RTX4000は待たなくても良い
- 特に、「ゲームが動けばOK!」という方は早くRTX3060や2060、1660Sを買ってゲームを楽しもう
- グラフィック重視の方や、4Kで楽しみたい方はRTX4000を待った方が良い